勉強しない子には「予想を裏切る」で対処せよ

東洋経済オンラインより

【質問】
中2の娘と小5の息子がいます。中2の娘のことでご相談です。一言で言いまして勉強しないのです。友だちが多く、部活動もやり、活発な中学校生活を送っていますが、なにせ勉強をしません。勉強しなさいと言われてしぶしぶ勉強するということはありますが、自覚ができていないというか、元来の勉強嫌いというか、自らやろうとはしません。どうしていいかわからない状態です。
(仮名:大野さん)

「うちの子が勉強しない」4つのパターン

「うちの子勉強しないんですけど、どうしたらいいですか?」

これは、私がこれまで経験した面談や講演会でいちばん多くされた質問です。さらに、たくさんの相談メールを全国からいただきますが、そこでいちばん多い質問もそれです。もちろん背景は皆さん異なります。背景が異なるため、対応方法も異なりますので、背景を詳しくお聞きしなければ、適切な対応方法を考えることはできません。

背景には「教科の先生が嫌いになり勉強しなくなった」「勉強しなさいと言われてもやり方を教わっていないのでできない」「小さい頃に勉強に関して劣等感を持ってしまった」「勉強以外に興味関心をそそられるモノがそばにある」などなど、実に多岐にわたりますが、今回は、その中でも最も影響力の大きい「親が関係するケース」についてお話しいたします。

これまで数千に及ぶご相談を受けてきた私の経験からは、このような状況に対して一定の分類ができることが見えてきました。親のある行動が原因となり、子どもが勉強をしなくなってしまったという代表的なケースは次の4つです。

ケース1:勉強を強制する
「勉強しなさい!」に代表される強制言葉を連発している。言えば言うほど子どもは勉強から意識が遠ざかる。
ケース2:親が勉強嫌い
親が勉強嫌いだと、無意識のうちに、勉強が「できない」「面白くない」「仕方なしにやるもの」というネガティブワードを発しており、それが子どもに伝播している。
ケース3:子どもを過度に放任
親の行動が、子どもの良き手本となっていないケース。子どもの勝手な夜遊びや無断外泊などはこのパターンの典型的な例。
ケース4:家庭内が無秩序
家庭内の物理的無秩序(乱雑)というよりは、行動的無秩序がこれにあたる。たとえば、ゲームやスマホなどの使用にあたって決まり事がない、人に迷惑をかけない、人にむげな言動をとらないなどの一般常識的な約束事がない、さらには子どもの自由気ままな言動に任せっきりにしている場合などは、このパターンに入ります。

 

これら4つが、親が与える代表的な影響因子だと筆者は考えています。

予定調和を崩す

もしこのいずれかに該当していても、それに気づけない場合は、今の状態が継続してしまうかもしれませんが、もし運よく気づくことができた場合は、次のような対応をすることをお勧めしています。

「子どもの予想を裏切ること」

です。

 

予想を裏切るとはいったいどういうことかと思われるでしょう。それは次のようなことなのです。

子どもは、無意識のうちに親の言動を予想しています。勉強しない子の場合、親がその言動を繰り返すほど「ああ、またか」と、さらに勉強しなくなるという悪循環に陥ります。これを変えるには、これまでの予想されたパターンを“裏切る”必要があるのです。これを「予定調和を崩す」と言います。

 

すると、そこに意外性を感じ、子どもの固定化された考えに波風が立ちます。しかし、長い間あるケースを継続的に実行してきたため、子どもは、親の継続力を疑問視しており、「またすぐに戻るだろう」と“期待”します。そこでこの期待をまたしても“裏切って”いくのです。しばらく継続させると、やがて子どもの行動に変化が出てきます。この段階で、以前“所属していたパターン”から脱したことになります。

 

上記の4つのケースの場合、具体的には次のように期待を裏切っていきます。

ケース1:勉強を強制する「勉強しなさい」と絶対に言わない
ケース2:親が勉強嫌い親が何かを学び、楽しさを語る
ケース3:子どもを過度に放任子どもとコミュニケーションをたくさんとる
ケース4:家庭内が無秩序行動規範を作る

 

大野さんの場合は、「勉強しなさい」と言われ続けて勉強しなくなるケース1に該当すると思いますので、この点についてお話ししておきます。

 

「勉強しなさい!」という強制言葉、これは簡単に発言できると同時に、とても怖い言葉です。強制されて、「はい! やります!」と本気で思う子は1人もいないことでしょう。むしろ、言えば言うほど逆の世界へと誘ってしまいます。

 

たとえば次のようなことがあったらどうするでしょうか。

 

お母さんが、ご主人から「今日の夕食はカレーを作りなさい」「明日の夜は、肉じゃがを作りなさい」と言われて「はい、作ります! 喜んで!」と思うでしょうか。そうはなりませんね。そう命令、強制されるよりも、「今日の夕食はおいしかった!」と言われれば、次はもっとおいしい食事を作ろうと自然に思うのではないでしょうか。

 

子どもは「また言われた」と思うだけ

これと同様の心理がさまざまなケースで働いているのですが、勉強に限っては、つい「勉強しなさい!」と言ってしまうことが多いようです。

 

もちろん、1回、2回、もしくはたまに言う程度であれば、それほど大きな問題にはなりませんが、言い続けていると、いつしか子どもの心の中に、「勉強しなさい! という言葉を親はいつも自分に言う。今日も言うだろう」と予想します。

 

そしてその予想どおりに、親はいつも言い続けてしまい、子どもは「また言われた」と思うだけになってしまいます。

この状態に対応するには、「子どもの期待を裏切る」ことです。

つまり、「また言うだろう」と予想されている言葉は、言わないようにするのです。

言わないと、子どもの中にある種の心境の変化が生まれ、自ら考え出します。「なぜ、いつも勉強しろと言ってきたのに、言わないのだろう」と。

 

 

このような話をすると、「うちの子は、親が言わないと絶対に勉強しない」という方がいらっしゃいます。しかし「言わない」という状態をたとえば1カ月でも継続的に行ったことがあるのかといいますと、そこまではしていないことが多いのですね。

 

「2、3日言わなかった」とか「1週間は我慢をしました」という状態なのです。

つまり、継続的に我慢ができずに言ってしまっているのです。

ですから、「言わないとやらない」というのは、「言わない期間」がどの程度かは明確になっておらず、たいがいは、非常に短い期間しか実行していないことが多いのです。

 

筆者のこれまでの経験からは、子どもの心理に影響を与え始めるのに最低1週間、行動変容までで3週間はかかります。したがって、「最低3週間は勉強しなさいと言わない」状態をつくってみてください。そしてその途中で、子どもが少しでも自主的に何かをやるようになれば、「珍しいわね~」などと嫌味を言うのではなく、「よくやってるね」「頑張ってるね」程度の言葉をかけるとよいでしょう。

 

 

これまで3週間継続して「勉強しなさい」と言わなかった方から、「本当に子どもは変わっていきますね」と驚く声をたくさんいただいていますが、一方で、子どもが勉強するようになったことで安心してしまい、しばらくすると、また「勉強しなさい」が始まり、子どもが元の状態に戻ってしまったという方も少なからず見てきました。

 

簡単なことのように見えて、実は難しいことだと思いますが、やはりこの壁はクリアしなければならないでしょう。

 

なお、これはあくまでも上記のケース1だけに該当する場合です。

つまり、ケース1~4の複数に該当している場合は、それぞれに対応しなくてはなりません。しかし、特にケース1の場合だけに心当たりがあるというときは、この方法を試してみてください。これまでのパターンを崩すわけですから、本気で取り組んでいかなければ、また元のもくあみになってしまいます。一度、心を決めて、状況を一気に変えてしまってください。

 

 

以下、塾長より

 

「うちの子は、親が言わないと絶対に勉強しない」という方がいらっしゃいます。しかし「言わない」という状態をたとえば1カ月でも継続的に行ったことがあるのかといいますと、そこまではしていないことが多いのですね。

「2、3日言わなかった」とか「1週間は我慢をしました」という状態なのです。

 

つまり、継続的に我慢ができずに言ってしまっているのです。

ですから、「言わないとやらない」というのは、「言わない期間」がどの程度かは明確になっておらず、たいがいは、非常に短い期間しか実行していないことが多いのです。

 

筆者のこれまでの経験からは、子どもの心理に影響を与え始めるのに最低1週間、行動変容までで3週間はかかります。したがって、「最低3週間は勉強しなさいと言わない」状態をつくってみてください。そしてその途中で、子どもが少しでも自主的に何かをやるようになれば、「珍しいわね~」などと嫌味を言うのではなく、「よくやってるね」「頑張ってるね」程度の言葉をかけるとよいでしょう。

 

 

これまで3週間継続して「勉強しなさい」と言わなかった方から、「本当に子どもは変わっていきますね」と驚く声をたくさんいただいていますが、一方で、子どもが勉強するようになったことで安心してしまい、しばらくすると、また「勉強しなさい」が始まり、子どもが元の状態に戻ってしまったという方も少なからず見てきました。

 

簡単なことのように見えて、実は難しいことだと思いますが、やはりこの壁はクリアしなければならないでしょう。

 

 

上記の部分は非常に強く共感した内容でした。

なぜなら塾長が実体験したことだからです。

 

塾長の親は、勉強しなさいとは一切言いませんでした。

寝るときはしっかり寝なさいよ~ぐらい。

 

うちの子勉強しないのよね~、と困っているお母さん、お父さん。

ぜひ参考にしてみてください。